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スケアリーストーリーズ 怖い本

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上映日:2020年02月28日 / 製作国:アメリカ / 上映時間:108分
ジャンル:ホラー

監督:アンドレ・ウーヴレダル 主演:ゾー・マーガレット・コレッティ

鑑賞日:2020/9/2

鑑賞媒体:DVDレンタル


【今作の★の数:★★★】 普通。

 

★の数について

★★★★★ 最高。おすすめ。

★★★★  良作。観て損なし。

★★★   普通。

★★    残念。

★    うーん。

 

<この映画は、こんな人にオススメ!>

・話題作を観たい人(全米で公開初日に興行収入1位、その週の2位)

ギレルモ・デル・トロ監督の世界観が好きな人(本作は企画・製作・ストーリー原案)

・安心して観れるファミリー向けの映画が好きな人

・少年少女のジュブナイル作品が好きな人

 

<オススメできない人>

・ガチガチのホラー映画を想像している人

・蜘蛛が苦手な人(一部トラウマ的なシーンがあり)

・特撮映画的な怪物が嫌いな人


<あらすじ>

ハロウィンの夜、主人公・ステラは幼馴染少年二人と偶然知り合った青年ラモンとともに町外れの幽霊屋敷に忍び込み一冊の本を見つける。

本が好きなステラは、偶然見つけた本を持ち帰るが、そこには噂に聞いた怖い話の数々が綴られていた。そして、その本は勝手にページをめくり、恐ろし気な怪物たちが登場する物語をひとりで紡いでいく。

物語には、なぜかステラの周りの子供たちが登場し、そして、書かれた通りに、ひとり、またひとりと消えていく。
ステラは本の謎を解こうと、幽霊屋敷の過去を調べ始めるが……。

 

<感想>

シェイプ・オブ・ウォーター』で第90回アカデミー賞作品賞ほか全4部門を受賞したギレルモ・デル・トロ監督。オスカー受賞後初となる企画・製作を務めた本作は、やはり怪物ものだった。

デル・トロが10代の頃に多大な影響を受けた児童書『誰かが墓地からやってくる』シリーズの映画化(日本でいうところの『学校の怪談』なのだろうか?)

映画の煽り文句に、原作が「全米の子供たちにトラウマを与えた禁書!」とある。81年に第1作が発表され、その後累計700万部を売り上げながらも「実際の事件をほうふつとさせる」「挿絵が怖い」という理由で子供には過激だとして、全米の学校図書館に置くかどうかで論争が巻き起こったらしい。

本作品の監督は、過去作に『トロール・ハンター』『ジェーン・ドウの解剖』でカルト的な人気のあるアンドレ・ウーブレダル。(スティーブン・キングの『死のロングウォーク』の監督にも決定! 楽しみ)デル・トロとのコンビでどのような化学変化を起こすのか、本作品の良かった点と残念だった点を挙げたみた。

 

<良かった点>

①とても観やすい点

ファミリー向けの映画のように、そつなくまとまっている。※後に書いているが残念だった点でもあるが……。
騒動に巻き込まれる主人公・ステラや異国の青年・ラモンの過去など重たい描写はあるが、深堀りせずに、「クリーチャーたちからの逃走」という作品のテンポを重視して物語を展開させているので、観ていて退屈しなかった。

驚かせ方も、グロ描写やJホラーのような陰湿さで攻めてくるのではなく、音と登場シーンでびっくりさせるので、ホラー映画が苦手な方でも鑑賞はしやすい。
至高の一本とはならないかもしれないが、嫌いという人も(恐らく)そんなにはいない(だろう)安定感のある作品。

こういう安心して見れる作品は、いかにもアメリカ映画的であり、貴重だと思う。

 

②デル・トロのクリーチャー愛を感じる点

シェイプ・オブ・ウォーター』のバックストーリーを聞いたときに、デル・トロの特色はわかっていたが、それでも次から次に登場する怪物たちは、残虐な描写はなく、愛嬌があってそれなりに気持ち悪いという、ちょうどよいバランスで演出されており、製作者のクリーチャー愛を強く感じた。

 

<残念だった点>

①そつなくまとまり過ぎている点

トロール・ハンター』『ジェーン・ドウの解剖』監督作にしては、平凡になってしまった気がする。個人的には、もっと人を選ぶ作風が、アンドレ・ウーヴレダルの色のような気がしていたが……。期待して観ると、ジャンル映画としては物足りない出来だと思う。

 

 

「物語は人を癒やし、人を傷つける。繰り返し語られるとそれは現実になる」

なるほど、確かに映画や小説、創作物に救われる人は多いと思う。

本作品をまとめると、万人が楽しめるファミリー向けのホラー映画。

個人的には面白かった。

舞台は60年代のアメリカと、この前に鑑賞した作品がたまたま『ワンス・アポン・ア・タイムイン・ハリウッド』だったために、60年代つながりになってしまった。本作は、『ワンス~』ほど時代を意識させない作りになっているが、それでも、作中に漂うベトナム戦争の緊張感だったり、ドライブインシアターゾンビ映画の金字塔『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』が上映されていたりと、激動の時代を反映していた。この辺の時代をリアルタイムで知らない自分でも、なんだか懐かしい気分になってしまう不思議。

続編の製作が決定したそうなので、楽しみにしておきます。

 

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