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ザ・ベビーシッター ~キラークイーン~

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配信開始日:2020/9/10 製作国:アメリカ / 上映時間:101分
ジャンル:ホラーコメディ
監督:マックG 主演:ジュダ・ルイス
鑑賞日:2020/9/20
鑑賞媒体:NETFLIX

【今作の★の数:★★★★】 良作。観て損なし。

★の数について
★★★★★ 最高。おすすめ。
★★★★  良作。観て損なし。
★★★   普通。
★★    残念。
★    うーん。

<この映画は、こんな人にオススメ!>
NETFLIXに加入している人

・前作『ザ・ベビーシッター』が面白かった人
・『ハッピー・デス・デイ』みたいなホラーコメディ映画が好きな人
・ノリの軽いアメリカ映画が好きな人
・エロ・グロ表現に嫌悪感のない人
ジュブナイル系の作品が好きな人

<オススメできない人>
・血がドバーとか、頭がボーンとかの人体欠損描写が苦手な人(コメディタッチで描いてるがなかなかグロい)
NETFLIXに加入していない人(配信限定作品)

・前作『ザ・ベビーシッター』のノリが好きで、期待値高めで観る人

 

<あらすじ>
前作の悪夢から2年。

コール・ジョンソンは未だに当時の記憶に苦しめられていた。カルト集団を血みどろの闘いの末に倒したはずだったが、その痕跡が何もかも消えていたために、誰一人としてコールの言葉や彼の身に起こった出来事を信じなかったからだ。両親でさえも信じない状況のなか、カウンセリングを受けつつ高校生活を送っていた。当時の記憶に苦しむ彼を周囲は変わり者とみなして、高校生活もイジメられる日々が続く。そんなコールを見かねて幼馴染のメラニーは彼を湖でのパーティーに誘う。気乗りのしないコールだったが、そんな彼に、またしても悪夢が訪れる。


<感想>
ザ・ベビーシッター』が帰ってきたぞーーーー!
やはり、これがNETFLEXの力なのか?
個人的には、独占配信にするにはもったいないくらいの良品だった前作。
今すぐNETFLEXへの加入を勧めくらいのホラーコメディだったが、前作から監督や主人公・周囲のキャストが変わらず製作された完全続編の今作。

良作の続編となると、その期待値の高さからがっかりさせられることが多いが、果たして、今作は……。


本作品の感想を「良かった点」と「残念だった点」に分けて、書いてみたいと思う。

<良かった点>
①前作を継承するシナリオ構成

まるで、『ハッピー・デス・デイ2U』を思い出させるような、シナリオ構成の妙。

『ハッピー・デス・デイ2U』は、前作のストーリー展開を伏線に使って、観客を驚かすという構成になっていたが、今作『ザ・ベビーシッター ~キラークイーン~』にも同様な仕掛けがされている。

なので、前作が好きで今作を鑑賞した自分には、中盤に「えぇ!!」と驚く展開が配置されていて、そこからのお祭り騒ぎのストーリーは、主人公・コール君の「対カルト◎」の特殊能力が遺憾なく発揮され、とても楽しかった。まんまと製作陣の仕掛けた罠に嵌り、にんまり。

(若干パンチは弱くなったが)、アメリカ映画独特のノリの軽さは健在で、深刻な事態を笑いで流してしまう空気感とセンスは〇。コメディホラー映画が好きな人には、とても観やすい作品だと思う。

②抜群の配役のキャスト陣

前作も、主人公・コール君をはじめ、姉御肌のベビーシッター・ビー、脱ぎたがり・マックス、アナウンサー志望の頭カラッポのチアガール・アリソンなど個性強めなキャラクターと、それにばっちりと嵌った俳優陣のキャスティングが抜群だったが、

前作から2年。

”容赦のないマコーレ・カルキン”だったコール君は、若手ハリウッドスター感満載のイケメンに成長。(変わり者とはいえ、彼ほどのイケメンがスクールカースト下位とは無理があるのでは?)

可憐な幼馴染メラニーも健在。※エミリー・アリン・リンド という女優が演じているのだが、彼女はスティーブン・キング原作映画化の『ドクタースリープ』という作品で”スネークバイト・アンディ”という幼さと綺麗さが同居する異能者を演じていて、存在感を発揮していた。

今作も、その可憐な外見と、後半の演技、とても良かった。

そして、新たに登場する映画好きの変人美少女・フィービー。彼女の存在が、今作の肝であり、その可愛らしさと突飛な行動が作品を彩っていた。

相も変わらず個性強めなキャラクターだらけで、それだけでも本作を楽むことが出来る。キャスティングされた俳優陣も、皆イメージに合っていて良かった。


<残念だった点>

①パワーダウンしたコメディ要素

あらすじを見てもらうと分かるが、今作は、前作の終わりから始まる。獅子奮迅の活躍でカルト集団をせん滅したコール君だったが、警察や消防が来ると、なぜか死体も事件の痕跡も綺麗さっぱりと消えていた。そのため、カルトに襲われた恐怖と、事件を誰にも信じてもらえない孤独感で苦悩するコール君の日々が前半で描かれている。

前作だったら、この展開すらもおふざけで流しそうなものだが、今作は至って真面目に学生生活を思うように送れないコール君にスポットが当たっていた。あの過剰ともいえるふざけた演出満載だった前作は何だったのか? と思えるくらいのまともさである。

そのため、作品の最大の特徴だったコミカルさだったり、軽さが薄れてしまった気がする。個人的には面白さが減退した。

 

②続編でありながら、前作ありきの構成

良かった点でも書いたが、本作品は前作の『ザ・ベビーシッター』を観ていないと、その面白さが半減してしまう。なにせキャラクターも一緒、展開も前作を踏襲したものになっているので、一つの作品としてみるよりは、前作が前編、今作が後編、という感じで鑑賞しないと厳しい(本作を観る人の大半がそうだろうが)。なので、単品としては、どうしても評価がしにくい、というかできない。逆をいえば、今作を鑑賞するためには前作を観ないといけない。コンパクトな出来とはいえ、今作を観るために、80分以上ある前作を鑑賞しないといけないのは、やはり減点対象だとは思う。

あと、あまりにも前作に引っ張られ過ぎたのか、今作で新登場する人物が何人かいるのだが、ヒロイン格のフィービー以外が空気であったのも残念。


NETFLIX配信限定作品という点
間違いなく良作ではあると思うが、観るためには、NETFLIXに加入しないといけない。

個人的には、NETFLIXは加入しても決して損のない動画配信サービスだとは思うが、人によってはハードルは高いだろう。


映画・ドラマ・アニメと良作がたくさん配信されていて、定額で見れます。

興味のある人は、是非、 NETFLIXに加入しましょう!


まとめると、前作から若干パワーダウンした感はいなめないが、よくできたホラーコメディ映画。
相も変わらず、グロいけど、個性強めな登場人物と、軽いノリで展開するアメリカ映画特有の作品。

『ハッピー・デス・デイ』が好きな人は、前作と併せて観てほしい作品。

映画レビューサイト フィルマークスに感想を投稿しています。
ユーザー名は「ドラえもんは猫型ロボット」です。
興味あれば覗いて見てください。
https://filmarks.com/

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1:ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密
2:メランコリック
2:レディ・オア・ノット
2:エクストリーム・ジョブ
2:ザ・ベビーシッター
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16:ハッピー・デス・デイ・トゥ・ユー

16:ザ・ベビーシッターキラークイーン
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