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タイムリミット 見知らぬ影

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上映日:2020年06月26日 / 製作国:ドイツ / 上映時間:109分

監督:クリスティアン・アルヴァルト 主演:ヴォータン・ヴィルケ・メーリング

鑑賞日:2020/8/16

鑑賞媒体:DVDレンタル


【今作の★の数:★★★★】 良作。観て損なし。

 

★の数について

★★★★★ 最高。おすすめ。

★★★★  良作。観て損なし。

★★★   普通。

★★    残念。

★    うーん。

 
<あらすじ>

ベルリンの不動産会社で大規模な建築プロジェクトを手がけているカールの人生は、ある日突然一変した。月曜日の朝、娘ヨゼフィーネと息子マリウスを車の後部座席に乗 せ、学校に送り届けようとしている最中、正体不明の男から脅迫電話を受けたのだ。そ の脅迫者はカールらが座席を離れると爆発する特殊な爆弾を車に仕掛け、巨額のカネ を支払うよう要求してくる。同じ犯人に脅迫されていた上司とその妻が無残にも爆死した のを目の当たりにしたカールは、やむなく理不尽な要求に従おうとするが、マリウスが上 司の車の爆発の際に破片を浴びて重傷を負った揚げ句、広場で警官隊に包囲されてし まう。八方塞がりのカールはこの絶体絶命の状況から脱出できるのか。

 

<感想>

2015年のスペインのスリラー映画『El desconocido』のドイツリメイク。

スペイン映画は、映画初心者の自分からすれば、イタリアでリメイクされた傑作ミステリ『インビジブル・ゲスト 悪魔の証明』や『REC』など、突き抜けた良作があるイメージ。

本作も面白かった。

ドイツリメイクではあるが、市街地の疾走シーンなど迫力のある見せ方をしていて、ハリウッド映画のような娯楽作品に仕上がっている。

良かった点と残念だった点を挙げていくと……。

 

<良かった点>

①シチュエーションスリラーとしての設定

「車の座席の下に爆弾、座った時点で起爆装置が入る、リモート操作で犯人はいつでも起爆できる」という、それこそありがちな設定ではあるが、途中で車から降りて犯人と対峙などの余計なアクションシーンを混ぜずに、最初から最後までそのワンシチュエーションで勝負したため、とても観やすかった。

※そのシチュエーションにするために、脚本に強引な点が散見されるのもあるが……。

 

②テンポがいい
息子の負傷、警察からの疑い、犯人の狙い、など絶体絶命の主人公を襲う危機がテンポよく次々にやってくる。切り替わりが早いため、観客を飽きさせないばかりか、「うん? 主人公の行動おかしくね?」な脚本の粗を、”度重なる危機に混乱した”という理由付けが出来てるように思う。

 

<残念だった点>

①短絡的で受動的な主人公の設定

終始一貫、犯人の言いなりになってしまい、絶対絶命の危機を切り抜けるのも爆発処理班の機転からという成り行き任せ。また受動的かつ感情に任せて短絡的な行動を取るなどの浅はかさが目立つ。

仮にもフィクサー(厄介ごとの調停者)という「交渉のプロ」という設定をもっと使って、犯人や警察との交渉で危機を脱出できるような流れを作った方が作品としては良かったのではないか。

 

②脚本の粗

犯人はどこで主人公たちを観察していたのか、警察はなぜ主人公の家族をしっかりと調べなかったのか、車の中に取り残さるような行動ばかりをなぜ主人公は取るのか、など、”車の中”というワンシチュエーションに固執するあまりに、脚本に強引な展開が散見される。気になる人には気になる欠点とも思えた。

 

残念な点はいくつかは見られるが、エンターテイメント作品としては良く仕上がっていると思う。

過度な期待は厳禁だと思うが、ちょっとした隙間時間に見るには損のない作品。
面白かった。

 

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興味あれば除いて見てください。

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