ハッピー・デス・デイ
上映日:2019年06月28日 / 製作国:アメリカ / 上映時間:96分
監督:クリストファー・ランドン 主演:ジェシカ・ロース
鑑賞日:2020/8/22
鑑賞媒体:Amazon Prime Video
【今作の★の数:★★★★★】 最高。おすすめ。
★の数について
★★★★★ 最高。おすすめ。
★★★★ 良作。観て損なし。
★★★ 普通。
★★ 残念。
★ うーん。
<あらすじ>
主人公ツリーは遊んでばかりの大学生。彼女は、誕生日の朝も見知らぬ男のベッドで頭痛とともに目を覚ます。誕生日を祝おうとする父親からの電話は無視し、ルームメイトのお祝いのケーキを捨て、大学の教授と不倫をするといういつもの日常。しかし、その夜、パーティーへの道すがら、彼女は大学のマスコットマスクを被った殺人鬼に刺し殺される。しかし目を覚ますと、またも誕生日の朝、見知らぬ男のベッドの上にいる。そしてまた同じ 1 日を繰り返し、また殺されてしまった。彼女はエンドレスのタイムループにはまりこんでしまった。タイムループを止めるには犯人を見つけることだと気づいたツリーは殺されても、殺されても、立ち向かう。しかし……。
<感想>
「犯人見つけるために疑わしい人間片っ端から探ってみるか」こんなに前のめりに殺されに行く主人公はなかなかいないだろう。
「時をかけるビッチに明日は来るの」というポスターの煽り文句も秀逸。
本当に笑って驚けるホラーコメディ映画になっている。
主人公のジェシカ・ロースの走る姿がどんくさくて素敵。
本作の殺人鬼が被るベビーマスクは、あの『スクリーム』のゴーストフェイスをデザインしたトニー・ガードナーの作だという。製作中に奥さんが妊娠していて、赤ん坊のお面を見て、「これだ!」と思ったという監督も、いい意味でなかなかイカれている。
あと、冒頭ユニバーサルのロゴが巻き戻り、これは「ループ作品」ですよ、と観客に提示している遊び心は素敵。
「クソ女だから」という理由で殺される主人公も最高。
面白かった。
今作品の良かった点と残念だった点を以下に書いてみた。
<良かった点>
①本作のテイスト
もうね、「ビッチが殺人鬼に刃物で殺られる」なんて、B級ホラー映画のお決まりの設定だが、その設定をふんだんに使って、容赦なく主人公を殺しに来る作品の姿勢が素晴らしい。
この時点で、この作品はホラーではなく、コメディだと自分は解釈した。
遊び相手の部屋で大音量の音楽を背にSNSやってたら、いつの間にか来てた殺人鬼にざっくり殺られる、なんてド定番だけど笑ってしまった。大好き。
ポップな音楽に合わせて死にまくる様は、まさにコメディ。
そして、コメディらしく、時々ホロリとさせられる主人公の成長譚も良い。
手当たり次第だったビッチが、自らの生い立ちや周囲の人間を見て成長していく過程も微笑ましかった。
あと、入院してレントゲン撮ったら、過去に何度死んでもおかしくないようなケガの跡がある、身体に負担がかかっている、もう何度も死亡ループは繰り返せないとかの設定はループものとしては新しいのでは。
②ループものの定番をしっかりと押さえた作り
一夜の相手の部屋に貼ってある「今日は残りの人生最初の日」という意味ありげなポスターだったり、地球温暖化反対に署名を求める女性、スプリンクラーの噴射、合唱グループの一人が倒れこむ、などの何気ないカットを、「これから何度も使うからね」と意味ありげに提示する演出だったり、最後では、成長とともにそれらを華麗にやり過ごす主人公の行動だったり、作品のキーとなるアイテムを最初から最後まで何気なく提示したりと、ループものの定番をしっかりと押さえた作りになっており、観ている側の期待を裏切らない。
最後の残り10数分からのもう一波乱も、ベタの中に意外性を入れており良かった。
<残念だった点>
特になし。
最高だった。
主人公の成長とともに、繰り返される日常が変化するという、ループミステリものの定番をしっかりと押さえながらも、かつ最後に一波乱を入れてきており、飽きのこない構成になっている。
お見事。
大変面白かった。
ループもののコメディ作品が好きな人には絶対おススメの一本。
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ユーザー名は「ドラえもんは猫型ロボット」です。
興味あれば除いて見てください。
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